心と身体を育む食養法

~食について考えてみましょう~

現代社会では、生活習慣病など慢性疾患の蔓延によりセルフメディケーション(自分自身で体調管理を行う)の考えが盛んになってきました。皆さんも日頃から健康管理のために何か実践されている事でしょう。

ある調査ですが、日頃から健康に気をつけている方々の中で実際にどのような事を実践していますか?と、調べた結果、運動やサプリメントと言う答えの他に、一番多かった答えが食事に気をつけています、と言うものでした。例えば、いつもお肉や炒め物が多かったのですが、和食を心がけています。甘い物など嗜好品を減らしています・・・などあり、中には○○○や×××を食べています。と言う答えもありました。

それらの情報源は、健康番組や健康雑誌を見て実践している方が多いようです。昼食時に健康番組をみながら食事をして、夕方にはスーパーで健康番組で行っていた食材を買う。と言った感じです。

それはさておき、では実際にどのような食事を摂れば私たちは健康で長生き出来るのでしょうか?栄養素の多く含まれている食品でしょうか?それとも、種類を多く食べる事でしょうか?…何も難しい事ではありません。答えは自然の摂理に沿った食事を行い、私たちが生活する気候風土に合ったものに戻せば良いのです。

日本に住む私たちにはと言う大地の恵みがあります。本来自然界では、何かを食べると言う行動は生きるために命を頂く行為です。食物連鎖で生命の拮抗バランスが保たれています。これは当たり前の事ですが、この当たり前が現代に生活する私たちは忘れていないでしょうか。ですから、食は数値上の栄養素のつじつまが合っていれば何でも良いのではありません。自然と向き合い、その自然から私たちが生きるために必要な生命を戴き、自然の恵みに感謝をする事が大切です。


食は命を育み、人間性をつちかっていく原点なのですから。

~自然をまるごと食す!~

日本列島は、四方は海に囲まれ山には緑が広がり、豊富な水があります。世界的に見てもこんなに自然に恵まれた国は無いでしょう。そして、気候は温暖湿潤気候で豊かな四季があり、日本列島を鮮やかに彩ります。このような素晴らしい土地で私達は日々を生活しているのです。しかしながら、日本列島は南北に広がる島国ですので冬の寒さが厳しい北の北海道と一年中温暖な南の沖縄県で生まれ育った人々は、同じ日本人ですが生まれながらの体質が違います。それは、その土地で生活するために人体が気候風土に適応しているためです。そこで、体質が違えば食べる食事も違ってきます。

現在では、スーパーに行けば年中同じ商品を手に入れる事が出来ます。例えばトマトは夏の食品ですが、ハウス栽培されたトマトがいつでも並んでいます。しかし、昔はこうではありませんでした。昔の人々は三里四方の物を食べると言う考え方を持っていました。これは、身体と土地は元を辿れば同じものである【身土不二】の発想からきています。人も土も同じ環境で育つ訳ですから、その土で育った作物を食べる事が環境への適応能力を一番引き出す事が出来るのです。つまり、自然治癒力を引き出す事が、今私たちが生活している土地で育つ季節のエネルギー(旬)を頂く事によって出来るのです。

因みに、先ほど述べたスーパーに年中並ぶトマトの例ですが、夏の食物は夏の土(気候など環境)で育ちます。食物の中には多くの水分やカリウムが含まれ、食べると身体を冷やし熱を奪う働きをします。

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